ITpro EXPO 2016 in 名古屋において、テスラモーターズジャパン代表ニコラ・ヴィレジェ氏による「テスラのソフトウェアアップデートで実現する自動運転社会」と題したセミナーを行いました。

展示会場には「モデルS 70D」が展示されていました。

テスラモータースジャパンにとって、愛知県は、日本で３番目に売れている市場だと話し、これから話すEV車の機能は、すでに導入されて利用可能であり、未来の機能ではないと説明しました。

同社は、特許を秘密にせず公開し、多くの企業にEV自動車市場に参入してもらいたいと考えていると話し、年間９千万台生産される自動車のうち0.2%しか電気自動車は生産されていないが、関心は高まっていると説明しました。

同社は、2003年に創業し、ソフトウェアがコアとなっている企業で、リチウムイオン電池を使用し、ガソリン車と同じパフォーマンスを得られると確信していると話しました。

2010年に製造工場を買収し、2018年末には50万台生産出来る予定だそうです。

また、パナソニックと提携し、世界で生産されているバッテリー量の２倍製造することが可能になり、現在、世界で生産されているバッテリーと同じだけ生産可能になる予定だと話しました。

車を所有するユーザーの嗜好を満足させるため、ただ電気自動車というだけでなく、デザインや快適性も重要視して開発を行っているそうです。

テスラは、シークレットマスタープラン計画により、大量生産をすぐに行うのは難しいと考え、2008年に高価格モデルのRoadsterを発表し、その後「Model S」「Model X」を発表し、2017年下旬には、年間40万台生産出来るエントリーモデルとして、400万円以下を実現した「Model 3」を発売すると説明しました。

充電装置については、３０分充電による航続距離として、家庭電源を使用する場合は20〜40km、CHAdeMOを使用する場合は100km、テスラスーパーチャージャーを使用した場合は230kmだと説明しました。

テスラスーパーチャージャーは、日本では９ヶ所設置しており、今後も増える予定だと説明しました。

なお、CHAdeMO用にアダプタを無料で提供しているそうです。

テスラは世界で最も安全な車だと評価されており、フロント部分にエンジンが無いため、前面衝撃吸収性能が高い事に加え、横衝撃性能も２番目に高い車より３倍の性能を持っていると説明しました。

また、HEPAフィルタを使用した空気清浄性能を持ち、粒子状物質PM2.0から車内の人を守ると説明しました。

Airアップデート機能により、スマートフォンと同じようにシステムアップデートを可能にし、様々な機能追加を提供し続けることが可能になっていると説明しました。

これにより、オートパイロット機能も向上させることが可能になっているそうです。

iPhoneアプリ「Tesla Model S & Model X」から、乗車する前にエアコンコントロールや車の駐車場所を把握することが可能だと説明した。

また、車の状況を離れた場所から確認することも可能で、そうした情報は、テスラサービスセンターにも届き、車の状態を所有者と共有する事を可能にしているそうです。

最近、自動運転機能「SUMMON」を提供し、自動車庫入出が可能になったと説明しました。

テスラに搭載されたカメラレーダー、ウルトラソニックセンサー、GPSなどを統合的に使用することで可能だそうです。

Airアップデートにより、オートパイロット機能が実行可能になると、オートクルーズ機能に加え、自動操舵機能も利用出来ると説明しました。

前方を走る車と道路上の白線を視認し、前方の車との距離をとりながら、レーンの中央を走り続けられるそうです。

多くの事故は、ドライバーのミスによって起きており、結果として事故を減らすことが可能だと説明しました。

多くのテスラから送られてくる走行情報によるビックデータを使用し、7億8千万マイル（Googleは、10年で150万マイルしか収集出来ていない）もの膨大で正確な情報から地図情報を生成し、正確なナビゲーション機能を提供することを可能にしていると説明しました。

こうしたソフトウェアアップデートにより、車の価値が下がることを低減させることが可能になったと説明しました。

最後にテスラモータースジャパンは、３番目のテスラストアを名古屋にオープンしたいと考えていると明らかにしました。

講演後スタッフに確認したところ、実際に、名古屋と神奈川（サービスセンターはある）の２ヶ所で物件探しを行っているとの事でした。